■バラの切り花を長持ちさせる方法

バラの切り花を長持ちさせる前に、なぜ長持ちしないのかをお話しましょう
実はバラ及バラ科の植物は元々開花後に花びらを自ら落とすようになっています
同じバラ科に属する桜やイチゴを見ても開花後に花びらを自ら落とします
詳しいことは知りませんが開花後しばらくすると花びらの付け根部分に「酵素」が働き
花びらを落とすようです。
庭のバラを切り花にすると3〜5日で花びらが落ちてしまいますよね〜
これは避けられない「宿命」ということになります!

でもこの「酵素」を破壊できればバラは花びらを落とせなくなるので長持ちできそうです
店売りのバラは何らかの方法でこれをやっているにちがいありません!

※気温が低いと花が長持ちするのはこの酵素の働きが弱まるためと推測できます。
※ここで紹介する方法は店売りのバラではなく庭に咲いたバラの切り花を対象としてます。


■「塩素系漂白剤」を使って酵素を破壊する

バラの切り花を塩素系漂白剤入りの水につけて酵素を破壊してみましょう
ここで重要なのが濃度ですが正直なところ最適値がよくわかりません
バラを殺さず酵素だけを壊す濃度を探る必要があります
もちろん色が変わってもダメですしね!
※皆さんで色々試してください

とりあえず、500ミリリットルのペットボトルに水道水を入れ
そこに塩素漂白剤(ハイター)をスポイドで5滴入れました
塩素チェッカーで調べると測定限界の50ppmを超えてます・・・
たぶん150ppm辺りかと思いますので水道水0.3ppm(大阪)の500倍の塩素量に相当します
この水を花瓶に入れて庭から切ってきたワイルドな八部咲きのバラを挿し24時間吸わせた後
普通の水道水に戻して観察します
対比として水道水だけの物も用意しました。
※バラは庭の白いミニバラを使用しました


■結果

通常の水道水だけに活けたバラは3日目辺りから花びらを落とし始めましたが
塩素系漂白剤で処理したバラは10日経っても花びらを落としませんでした。

※但し、寿命はあるようで2週間辺りから枯れ始めました。


■感想!

バラ科の植物は「酵素」を壊せば花びらが落とせなくなり結果花が長持ちします
塩素処理後に栄養剤など使うと更に長持ちするかもしれません
ちなみに「塩素処理」をせずに「活力剤アンプル」入りの水に活けると
花が元気!?になるのか1日で花びらが散ってしまいます、目的と逆効果ですね!
「塩素系漂白剤」もメーカーによって濃さが違うようなので手持ちの物を色々試してみてください
キッチン用の塩素系漂白剤は界面活性剤が入ってて泡立つので使いにくいです
実験はまだ2回しかしてませんので、もう少し実績を積んだら詳しく掲載できるかもしれません

今回はバラの花の「ゾンビ化」・・・もとい!「長持ちのさせか方」についてでした!


■補足

「酵素破壊になんで塩素系漂白剤なわけ?」と突っ込みがありましたので追記します
それは「それ(漂白剤)しか思い浮かばなかったから」・・・です。
酵素の多くがたんぱく質で構成されてて、菌類もおよそたんぱく質なので塩素系漂白剤かな〜と思った次第です
研究施設などで種子消毒するのにも使われているそうなので大丈夫かな?っと!
まさか牛乳でヨーグルトを作るときみたいに煮沸して酵素を無効化するわけにはいきませんからね!

あと思い出したので記しますが花に漂白剤が効くと花びらが少し閉じて引き締まり元気になったみたいに見えます。

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初版:2013/04/23
補足:「なぜ塩素系漂白剤?」2013/06/01



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